講社係がゆく!

大阪教区 摂津十三日講

講社の歴史

 摂津十三日講の名称は戦国時代の石山合戦を加勢する中、最も激戦であった十三日を記念して名付けられたと伝えられています。そして古くから、寄講のお座を開いて聞法の諸行事が行われていました。第十三代宗主良如上人の御消息には「其の地の同行中連々寄合をくわだて法義談合これある由誠に以って有難く候」と明らかにされています。

 摂津十三日講として本山より使僧を迎え大寄講(一名お国寄)を開座したのは、寛永18年1月24日に刀根山御坊・常楽寺で、5月21日に小浜御坊・毫摂寺に於いて開かれたのが始まりであります。発足当時の摂津十三日講の区域は摂津の国(豊島郡・能勢郡・川辺郡・武庫郡・有馬郡・兎原郡)の六郡190ヶ村に及ぶ門徒と寺院を以って組織されていました。(現在の吹田市一部・豊中市・箕面市・池田市・川西市・宝塚市・伊丹市・尼崎市・西宮市一部・能勢町・東能瀬町・猪名川町の9市3町村)しかしながら余りにも広域な地域であった為、十三日講を組織した25年後の寛文2年に武庫川を界として東を[河東組]とし、西を[川西組]として東西に分かれ両組に当番寺院と在家大行司との制度を整えて御消息を護持し、月毎に大寄講を開座し互いに東西交流して一切の年中行事をとり行って来ました。ところがそれより約100年の後、元文4年8月に東西に紛争の事が起こり、やむを得ず当時の川東組を以って更に池田川を界として川東・川西組とに分け、両組に大行司・小行司・年番寺院を定め大寄講・小寄講を開座して御消息を披露して法義繁昌の為につとめ、本山並びに大谷本廟に出仕しては御堂の護持と守護につとめ、連々相続して今日に至っています。

<講域内の御坊>

・刀根山御坊 = 豊中市

・小浜御坊  = 宝塚市

・名塩御坊  = 西宮市

現在の主な活動

【摂津十三日講の行事】

〇2月8日 ・・・・・・・[お初座]:小浜御坊(開基堂) 当行司開始
〇4月頃・・・・・・・・[お名残法要]:大谷講正覚寺(当行司寺院)  
〇4月~5月頃 ・・・・・[お敬い法要]:正覚寺(当行司寺院)  
〇7月20日 ・・・・・・[半夏座法要]:弘誓寺 
〇10月~11月頃 ・・・[お国寄り法要]:正覚寺(当行司寺院)  
〇1月13日 ・・・・・・[役員会・報恩講]:十三日講京都詰所  

【本山関係の行事】

□4月14日 ・・・・・・[全国講社大会]
□7月~8月頃 ・・・・・[ご住職様ご面接]
□10月15/16日・・・[龍谷会]
□11月22日 ・・・・・[近畿講社大会]
□12月20日 ・・・・・[お煤払い]
□1月4日 ・・・・・・・[お鏡開き]
□1月15日/16日・・・[ご消息披露式、ご点心の儀・お斎の儀]
□その他 ・・・・・・・・[各法要・諸行事・進納のため上山]

取材行事

『お初座』

(今回の内容)

① 講長あいさつ ②おつとめ「正信偈・重誓偈」 ③ご消息披露  ④ご法話 ⑤恩徳讃 ⑥各担当報告 ⑦茶話会

十三日講【詰所】

 第十三代宗主良如上人の時代に、講員方々の愛山護法の念が非常に厚いことを大切にされ、本山の境内地に【詰所】を設け<阿弥陀堂・御影堂>両御堂の守護をお願いされました。そして第十四代宗主寂如上人の時代には、境内地の北辺に【詰所】を造築され本山職員と連携し、講員による交代制の任務(常詰行司)を定めて、寺務の手伝い並びに両御堂の守護に従事されました。
※当時は、境内地(御堂内・白洲)2箇所の【詰所】が存在していました。
 その後約260年の長きに亘り、この2箇所の【詰所】での体制にて努められましたが、明治時代の終わりに本山より、白洲【詰所】の移転の相談があり、現在の七条東中筋通文覚町に移築されました。この施設は講員の宿舎の機能も含められ、本山及び大谷本廟における法要参拝や奉仕活動に大きな役割を果たしています。
※毎年114日には文覚町の【詰所】において「十三日講報恩講」が本願寺職員と共に勤修されています。
 御堂内の【詰所】は御影堂内に置き講員1名が常駐し、年中休むことなく両御堂の守護に当てられていました。親鸞聖人七百回大遠忌法要には、延べ二千人近い講員が法要期間中互いに上山して従事されました。
御堂内の【詰所】は御影堂平成大修復を機に、その役割を終えられました。

※文覚町の【詰所】の外観

※【詰所】での「十三日講報恩講(1/14)」

※【詰所】での「十三日講報恩講(1/14)」

※夏の本山参拝

 

摂津十三日講展を開催 (於:本願寺 /昭和56年)

<当時の講長ご挨拶>
摂津十三日講講長 西河久平

この度、当講社京都詰所(七条文覚町)を建設されまして50年を記念として、講の地域内の史実を尋ね一堂に集め、先人達の御苦労の跡をしのび、現状から将来に対する心構えを新しくすることを目的とし、遺品・遺物を展示して、一般のご観覧に供することになりました。会場につきましても、詰所を使用する予定にありましたところ、出品の品々はいずれも貴重なものであり、保管設備を持たないこの詰所のため、ご本山にご相談の結果、参拝部階上の法物展示室を借用いたしたく御許可をいただき、いよいよ9月26日より6日間、秋季彼岸法要中に開催いたすことになりました。

(記録写真)

※毎年10月に(本願寺・大谷本廟)へもち米をご進納いただいております

 

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